後味の悪い話 『爺さんが個人でやってる小さい書店』 - 洒落怖本舗

後味の悪い話 『爺さんが個人でやってる小さい書店』

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444 :本当にあった怖い名無し:2009/03/22(日) 01:54:13 ID:haB42Sue0
高校の頃、近所の爺さんが個人でやってるめちゃくちゃ小さい書店でバイトしてた時のこと。

あるとき爺さんが、店の壁になにやら英文の書れた紙を貼りだした。
何すかそれと尋ねたら、爺さん曰く、
「こないだ外国人が万引きしたんだよ。
 だから外国の人にも伝わるよう、万引きしないでと辞書引きながら英語で書いた」
とのこと。
ふーん律儀な爺さんだなと思った数週間後、今度はやたら低い位置に張り紙がされた。
書かれているのは、
『おかねをはらわずにほんをもってかえってはいけません。
 おかねをはらってから、おうちにもってかえりましょう。』
という、オール平仮名の警告文。
まさかと思い尋ねたら、店長曰く「こないだ小学2年の子が万引きして(ry」。
さすがに小2の子を警察に突き出すのは気の毒かと思い、厳重注意で帰したらしいが、
俺はとりあえず小学生(しかも低学年)が万引きするという現実に衝撃を受けた。

445 :444の続き:2009/03/22(日) 01:55:09 ID:haB42Sue0
で、更に数日後、その万引き消防の親が店に怒鳴り込んできて一層の衝撃。
親は「うち子供を叱って泣かせた」と怒り「訴える」と大騒ぎ。
子供が万引きしたことについては、「子供のすることは見逃すのが店の義務」という謎の理論で、
とにかく店が悪い店長が悪いと大騒ぎ。
その親は結局本当に警察に訴えて、もちろん却下されて逆に説教喰らったらしいが、
無責任な噂ってのは恐ろしいもので、
「あの店の店長は子供を殴って怪我させた」なんていう根も葉もない誤報にまでなってしまった。
もちろんわかってくれる常連さんも多かったし、俺も可能な限り誤解を解いてまわったけど、
ど田舎の店だっただけに風評被害は甚大で、なにより店長がしょぼくれてしまい、
ただでさえ年だというのに胃までやられてしまった。
命に別状があるわけじゃないけど、店をやる気力を失い、結果閉店。

当時はまだモンスターペアレントなんて言葉も聞かなかった頃だけど、
今も昔も常識では考えられないような奴は確かに存在するんだと思い出しては苦い気分になる。
爺さんは閉店後3年ぐらい塞ぎこんでたし。その後どうにか復活して97まで生きたが。

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