死ぬ程洒落にならない怖い話 『ヤマ目』 - 洒落怖本舗

死ぬ程洒落にならない怖い話 『ヤマ目』

スポンサーリンク
スポンサーリンク

746 :本当にあった怖い名無し:2009/10/11(日) 14:13:55 ID:6Jl7rMMY0

あれは母の実家から帰る途中の出来事。

母の実家はG県の田舎で、夏はキャンプ、冬はスキーをする人が来るような山の中。

お盆の時期になり、母が祖父の家に帰るらしいので、3人で車に乗り出発。

久しぶりの事もあってか、祖父は大変嬉しそうに私達を迎え入れた。

1泊して自分達の家に帰る日の夜、祖父は月を見てこう言った。

「恵子・・・。もう一泊してかんか?・・わしゃ心配や・・・。山道は暗いしなぁ・・」

しかし、私や弟が明日友達と遊ぶのを知っている母は丁寧に断った。

今思えば、その時泊まっていけばよかった。

車の中で私は少し眠たく、ボーと外を眺めてた。

母は運転をしており、弟は眠っている。

母がたまに声を掛けてくれるも、上の空で返答していた。

道は山道と言っても舗装されており、トラックが頻繁に通る為、二車線のスペースはあるが一車線になっている。

ライトが道路を照らしてゆっくりカーブを曲がると、一瞬白いものが見えた。

母に「今何かいたよね?」と声を掛けると、「怖いから止めて」と怒られた。

その直後、私の中に何か入ってきたのが分かった。

一瞬寒気がして、酒に酔ったかのような視界、まともに口が聞けなくて身体が動かない。

「あ・・・やばい・・」って口にした瞬間、後ろで気配がした。

弟が起きている。助けを求めようとするが身体が動かない。

そして目線だけを送っていると、弟が急に背中をそり返した。

「あ”あ”あ”あ”あ”ーーーーーお”お”・・・・・!!!!」と、動物の叫び声のような奇声を発した。

そして私はスっと身体が楽になり、弟を改めてみると、獣のような匂い。

目が見開いて、ヨダレを垂らし、そして叫び声・・・。

747 :本当にあった怖い名無し:2009/10/11(日) 14:14:36 ID:6Jl7rMMY0

母の方を見ると、泣きそうな顔で弟を見ていた。

車はとっくにとまっており、母を外に連れ出した。

近くに民家があったので助けを求めると、

「ヤマ目にやられたか!」と年配の方が言い、坊さんを呼べと家族に叫んでた。

私の記憶はそれまで。意識を失い気づいたら病院だった。

3日間も寝ていたらしい。母が先生を呼び外出許可が出た。

弟の事は怖くて聞けなかった。でも気がかりになり病院の外で母に尋ねた。

「あのさ・・・剛は・・?」

ピタっと笑顔がなくなり、こう言われた。

「・・・?だれ?それ? 子供はあなただけでしょ?」

はぁ?と思いふざけてるのかと思ったが母は本気だ。

急いで祖父に電話した。

「おじいちゃん!!お母さんが変!剛がいないって言ってる!」

祖父は途切れ途切れ泣きながら答えた。

「・・あの時止めておけばよかった・・・。わしは・・恵子を・・。剛を・・・」

「・・・・」

私はその時、黙るしかなかった。

そして1ヵ月後退院許可が出た。それと同時に母との別れとなった。

母と弟は精神病院に入院らしい。何でこんなことになったか分からない。

3年経った今でも、月に3回は母に会いに行っている。弟には会わせてもらえない。

祖父が自殺して、ますます分からなくなる。

でも私は今でも生きている。それだけで十分だ。

750 :本当にあった怖い名無し:2009/10/11(日) 14:21:43 ID:FQtep/f20

>一瞬白いものが見えた。

くねくね?

751 :本当にあった怖い名無し:2009/10/11(日) 14:25:39 ID:6Jl7rMMY0

>>750

わかりません・・・。でもくねくねだったら私が発狂しますよね・・・。

ハッキリ覚えてないんですが、何かが入ってきたときに、弟と叫びあってた気もします。

そして気づいたら、弟が目を覚ましてわけで・・・。

もしかしたら、その時私も弟みたいになってたのかもしれません・・。

何かのキッカケで我に返って弟を見たから、私が気づく前から弟も発狂してたのかも・・。

777 :本当にあった怖い名無し:2009/10/11(日) 19:42:15 ID:vHyzrGla0

>>747

>近くに民家があったので助けを求めると、

>「ヤマ目にやられたか!」と年配の方が言い、坊さんを呼べと家族に叫んでた。

お世話になった(であろうと思われる)お坊様を探して、『ヤマメ』について訊いてみる、……とか無理かな

780 :本当にあった怖い名無し:2009/10/11(日) 19:56:41 ID:6Jl7rMMY0

>>777

退院してしばらく探したんですけど、民家の人?が違ってました・・。引っ越したのかなぁ。

お坊さんもどこの人か分かりません・・・。

ただ、自殺した祖父の遺書の中に、

『娘や孫が吸われた。中から吸われるのは苦しかっただろう。申し訳ない。

 引き止めなかった自分が一番悪い。わしの苦しみで堪忍してやってくれ。』

って文が書いてあったのは、ハッキリ覚えてるなぁ・・・。

小さくない村なんですけど、ヤマメの事を聞くと皆話しを濁します。

ただ何があったか知りたいはずなのに・・・。

ついでに、病院の看護師さんの話では、3日間寝ている最中に、「あの女入ってくる」って喋ってたそうです。

起きたのかな?って看護師さんが見ても、私は寝続けていたようです・・。

コメント

タイトルとURLをコピーしました