死ぬ程洒落にならない怖い話 『ひとりでかくれんぼ』 - 洒落怖本舗

死ぬ程洒落にならない怖い話 『ひとりでかくれんぼ』

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864 :本当にあった怖い名無し:2009/06/30(火) 01:38:10 ID:R1fnW0W6O

おれが学生時代の話。

学校が終わった後、家に帰る前に、近所の公園で一服するのが日課になっていた。

その公園には、いつも1人で遊んでる子供がいたんだ。

いつの間にかおれはその子と仲良くなってて、よくベンチでお喋りしてた。

その子は体にあざが多かったんだけど、木登りしてる姿を見掛ける事も少なくなかったから、

元気な子だなぁ位にしか思ってなかった。

ある日、いつもの様にお喋りしていると、桃太郎の話を聞かせてくれた。

学校で習ったそうだ。習わなきゃ桃太郎を知らない世代に驚いた。

翌日、その子がいない。帰る時に、茂みの陰に隠れているのを見つけた。

「何してるの?」

「かくれんぼ!」

友達できたんだぁ、と少し嬉しくなった。

でもおかしかった。鬼らしい子が見当たらない。

「鬼は誰なの?」

「お母さん!暗くなると見付けてくれるんだ!」

切なくなって、その日はそのまま帰った。

次の日もその次の日も、その子は隠れていた。しびれを切らして声を掛ける。

「お兄ちゃんが鬼やってあげようか?」

「お兄ちゃんは桃太郎!」

?と思っていると、母親らしき人がやって来た。そしてその子の頭を掴んだ。ブチブチと音がする。

「お母さんが鬼なの!お兄ちゃんは桃太郎だよね?

 お母さんが鬼なの!お兄ちゃんは桃太郎だよね?」

血走った目でおれを睨みつける母親の顔は今でも忘れない。

ひとりかくれんぼも怖いけど、ひとりでかくれんぼをする子も怖いです。

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