不可解な体験、謎な話 『不思議な友人』 - 洒落怖本舗

不可解な体験、謎な話 『不思議な友人』

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546 :本当にあった怖い名無し:2006/01/10(火) 14:00:05 ID:6M29f9TdO

僕の友人に不思議な奴がいます。

自宅は壁一面に無数の死体の写真が貼られており、

テーブル、タンス、窓枠、つまり物が置けるスペース全てに、隙間無くロウソクが立たされておりました。

毎日空を見上げながら歩き、

病院に忍びこんでは霊安室に行き死体をみたり、時には動かしたりもしていたようです。

しかし、話してみると案外普通の奴なんで、仲良く付き合ってたんですが、

そいつの小学校のクラスメイトと別の所で知り合った時に、昔の変な話を聞いたんです。

「アイツ走り出さない?」

そう言われた僕は意味が分かりませんでした。

聞き返すと、

「あー、今はそんな事無いのかな。

 アイツ小学校の頃、突然叫びながら走り出すクセがあってさ、そのまま居なくなっちまうんだよ。

 家にも帰ってなくて、一回大騒ぎの大捜索になってさw、3日経って帰って来たんだけどね」

そこまで痛い奴だったのか、そう僕は思ったんですが、話には続きがありました。

「それで先生がどこ行ってた!!って怒ったら、アイツ『空』って答えたんだよw」

548 :本当にあった怖い名無し:2006/01/10(火) 14:36:55 ID:6M29f9TdO

アイツの級友はまだ話を続けます。

「でさ、学校に一泊する行事があったんだけど、アイツに遅刻したんだよ、丸一日も!

 一泊終わった次の日の朝に、リュック背負って学校来たんだよ!w

 皆で爆笑したんだけどさ、実は裏では大騒ぎだったらしくて。

 アイツ、ちゃんと前日の朝家出てたらしいんだよ。

 で、学校来ないから、父兄も教師も失踪かもってかなり探してたらしいんだわ」

その話を後日アイツにしたところ、アイツは真剣な顔で僕に言ったんです。

「頭がおかしいとは思わないでね。でも空に行ったんだ。夢かもしれないけど。

 学校宿泊だってちゃんと朝家を出た。道をいつも通り歩いて行った。でも、着いたら次の日だったんだ。

 小さい時から、親からもおかしいって言われ続けてきた」

そう言って窓を開けると、「証拠を見せる」と言って口笛を吹いた。

「こうすると返事が来るんだ」

するとどこからともなく電子音のようなものが聴こえてきて、口笛と合わさり、

その数は増えつづけ、大合奏のメロディとなったのです。

その日を最後に、アイツは消息を絶ちました。

アパートも引き払って、実家は空家になっておりました。

そしてあの大合奏を、近所の誰も聴こえなかったと言うのです。

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