778 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/11/11 22:01
これ4つ下の弟の話なんだ。当時弟は小4、俺は中2、兄貴は高1だった。
兄貴は寮に入ってたから、家に帰ってくることはほとんどなかった。
俺は陸上部に入ってて毎朝ランニングしてた。
ある夏の日、いつもどおり早起きすると、下のベッドで寝てるはずの弟がいなかった。
トイレに行ってるんだろうと思い、気にせず外に出た。すると弟が外で寝てた。
俺は弟を起こして、気にせずランニングに行った。今思うと玄関はカギがかかってた。
それから度々弟がいなくなり、その都度家の中で見つかった。
外はなかったが、机の下、テーブルの下、タンスの陰など隠れるように。
そんなことも忘れてた今年の正月、家族で思い出話してる時に母親が言ったんだ。
お前達兄弟は夢遊病の癖があったんだよと。
自分が夢遊病だったなんて覚えてないし、兄貴が夢遊病だったなんて知らなかった。
でも、それで思い出したことがあるんだ。で、兄貴だけに聞いてみた。
俺「昔、何度も同じ夢見たこと無い?かくれんぼする夢」
兄「そういえば、小学生のころ何回か見たな」
俺「一緒にかくれんぼしてた子に、誘われたことない?」
兄「一緒に川原に行こうって?行かなかったけど」
俺「同じだ。俺も断った。最後にその子に言われなかった?」
俺、兄「じゃいいや。弟と行くから」
その夢を見なくなったのは、そのころからだと思う。
そう、来月は弟の十三回忌。
十二月の朝、俺がランニングから帰ると、家に救急車が来てた。
布団の中で冷たくなってるのを、母親が発見したらしい。
弟が同じ夢を見たかは知らない。
川原について行ったのか、末っ子だからか。ただの心不全なのか。
これは親には絶対話さない、俺と兄貴だけの秘密。
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