116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(新潟県) :2008/09/13(土) 23:46:03.19 ID:zDJ/U/Q10
同級生の入居したアパートで、不審な現象が起こるという話を聞き、男3、女2で泊まりに行きました。
一般に幽霊というのはシャイで、一見さんが来ると現象が起こらないと聞いていましたが、
夕方に部屋を訪ねた途端から微かなラップ音が、夜半には扉の開閉が起こりました。
眠ると金縛りに遭うと聞いたので、面白がって全員で眠る事になりました。
そして、金縛りが起こったのです。
怖くてギュッと目を瞑ったのですが、こじ開けられるように瞼が開き、
壁の前にたたずむ、半身が潰れた様な姿の恐ろしい女性が目に入りました。
どのくらいそうしていたかは判りません。
恐怖と金縛りで硬直している私達の耳に、
「美人だ・・・」という呟きが聞こえると、信じられない事が起こりました。
男の子の一人が急に立ち上がると、幽霊の前まで行き、名前や年齢を聞き始めたのです。
幽霊はビクッと体をすくませると、怯える様に消えていきました。(全員その様に見えたそうです)
幽霊が消えると体が動かせるようになり、電気をつけました。
全員が壁の前に立ちすくむ男の子に詰め寄ります。
「…消えちゃった。くそッ、少し強引過ぎたか?」
「…いや、そういう問題では無いんではないかと…」
「潰れてない方の顔見たろ?めちゃくちゃ美人だったぞっ!」
「いや、気が付かなかった…って言うより、普通、潰れてる方しか目に入らんと思うぞ?」
「「「うん」」」
「質問があるのだけれど。T君、どうして金縛りが解けたの?」
「いや、美人だったし…必死だったし…。気合かな?」
「今なら問答無用で消し飛ばすんだがな…。フフッ、あの頃は俺も若かったよ」
そう言って、学生時代の思い出話を締めくくったTさん。
寺生まれってスゴイ、改めてそう思った。
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