133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(宮城県) :2008/09/14(日) 00:06:32.09 ID:jFh5l8bH0
何年か前、家族で海水浴に出かけた時の事です。
初めての海にはしゃぐ息子を、私はビデオで撮影していました。
しばらくして、少し離れた波打ち際に、人だかりができているのに気づきました。
人々の視線をカメラ越しに辿っていくと、ちょうど息子と同い年位の男の子が溺れています。
なぜあんな浅瀬で?と思いつつ、撮影し続けました。
帰宅後、ビデオを編集していると、問題のシーンにさしかかりました。
私はゾッとしました。
そこには、男の子を引きずり込もうとする無数の手が映っていたのです。
次の瞬間、私は家を飛び出し、あの海水浴場へと車を走らせました。
海に着くとすぐに車を降り、浅瀬に飛び込みます。
すぐにワラワラと無数の手が伸びてきましたが、一匹ずつ倒し続けました。
倒しても倒してもキリがないほど出てくる手を、もう数千匹は倒したでしょうか・・・
「そろそろいいかな・・・」
最後は全体攻撃魔法で一挙に方をつけると、莫大な経験値が。
高らかに鳴り響くファンファーレは、いつまでも鳴り止みませんでした。
「雑霊を狩って経験値稼ぎか・・・何をたくらんでいる?」
気が付いたら、私の背後には寺生まれで霊感の強いTさんが立っていました。
「破ぁー!!」とTさんが叫ぶと、Tさんの手のひらから青白い光が放たれました。
相手をしても良かったのですが、今日は大量の手を倒して疲れていたので、
光弾をTさんに跳ね返したあと、車に飛び乗って急いで家に帰りました。
「くそっ、逃げられたか・・・俺もまだまだだな。一応親父にも連絡入れておかないと・・・」
寺生まれはやはりやっかいだ。私は改めてそう思いました。
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