不可解な体験、謎な話 『絆創膏』 - 洒落怖本舗

不可解な体験、謎な話 『絆創膏』

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922 :本当にあった怖い名無し:2006/05/13(土) 17:33:47 ID:y/W9Z0850

俺の思い出。

幼稚園のころ、ころんでひっかき傷つくって泣いてたら、同じクラスの女の子に絆創膏をもらったんだ。

金属の箱に入ったヤツ。5枚ぐらいあった。「全部あげる。無駄使いしちゃだめよ」って。

家に帰っておふくろに「絆創膏?ケガしたの?」って言われたんで、剥がしてみせた。

ケガなんてどこにもなくなってる。不思議だったけど、絆創膏のパワーだと信じた。

何日かして朝御飯のとき、自分のお気に入りの茶碗にヒビが入ってるのを発見。

ガキの浅知恵だよね。ヒビに絆創膏はってみたんだ。

・・・夕飯のときにはがしたら直ってた。

手押し車にアヒルがついてるおもちゃ。

アヒルの首が取れちゃったんだけど、絆創膏はっておいたらやっぱり直った。

大切に使わなきゃと、さすがに事の重大さに気づいた矢先、うちの猫のヤーヤが車にひかれた。

残ってた絆創膏全部はって、毛布をかけて幼稚園休んで看病した。

泣き疲れて寝ちゃったんだよね。ヤーヤに顔をなめられて目を覚ました。

治ってたんだ。傷なんか痕すら残ってない。

明日幼稚園いったらミヤちゃんにお礼言わなきゃ。「絆創膏くれてありがとう」って。

幼稚園行って気づいた。ミヤちゃんなんて女の子はいない。

絆創膏をもらった時以外に、彼女を見たことなんてなかった。

なのに僕は彼女を見たとき、ミヤちゃんだと何故だか思った。

そういえば、ヤーヤを産んですぐに死んでしまった母猫もミヤだった。

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