不可解な体験、謎な話 『祖母が教えてくれたおまじない』

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792 :本当にあった怖い名無し:2018/08/08(水) 00:15:07.79 ID:+yN1GjIu0.net

ずっと気になってることがあり、誰かに聞いてほしくてこのスレに来ました

とても長くなりましたことを先にお詫びします

発端は四十年近く前になります。

私は幼い頃、離婚した母に連れられて、そこそこの地方都市から母の故郷である山間部の集落に転居しました。

住んでる人も少なくみんな顔見知り、スーパーなんか無くて個人商店が一軒ようやくあるような、山あいのちいさな所でした。

そこには同じ年くらいの男の子二人と女の子一人がいて、私はすぐに女の子の「きーちゃん」と仲良くなりました。

男の子二人はいじめっ子で苦手で避けてましたが、きーちゃんとはよく一緒に小川や畑のまわりで遊んでいました。

ある日、きーちゃんが山に野いちごを食べに行こうと言いだしました。

私は猪や熊や蛇の怖さや、もし沢や滝に落ちたらどうなるかとか、

天狗や妖怪にまつわる話を祖父母から夜な夜な寝物語として聞いていて怖かったので渋りました。

でもきーちゃんはここで生まれ育ったためかそんな話は慣れっこで、

すぐ帰れば大丈夫だよとゆずらず、結局山に行くことになりました。

私も嫌々だったのは最初だけで、

山の入口付近で人とすれ違ったのや、何よりも道すがらきーちゃんが教えてくれる木やキノコの種類や山菜や沢蟹がとれるポイントなどの話が楽しくて、すぐに山のぼりに夢中になりました。

途中、大きな大きな石の脇に小さな祠みたいなものもあり、きーちゃんがその前を通る時に手を合わせたので私も真似したりして、

ちょっとした非日常の連続にドキドキしたのを覚えています。

793 :本当にあった怖い名無し:2018/08/08(水) 00:17:31.65 ID:+yN1GjIu0.net

野いちごがある所にはわりとすぐに着いたと思います。

きーちゃんの話が楽しかったからそう感じたのかもしれません。

とにかく私達は大喜びで野いちごをほおばりました。

赤くてつやつやの実が宝石のように見えました。

山の斜面のすこし上にある野いちごをとって降りようとした時、きーちゃんがすべって膝と腕にちょっとケガをしてしまいました。

その時私は同行者の血(すり傷でしたが)と、祖父母との約束を破って山に入った後ろめたさに急に怖くなり、きーちゃんにもう帰ろうと言いました。

きーちゃんは、こんなの平気だしもう少し奥にもっととれる所があるから行こうと言いましたが、

私が泣きだしたので観念したのか、一緒に山を降りてくれました。

家に帰り祖母とお風呂に入ってた時、私はいつもの癖でつい、山で遊んだことを話してしまいました(その日の出来事を祖母に詳しく話すのが日課でした)。

怒られると思ったけど、意外にも祖母はうんうんと最後まで聞いてくれてました。

そしてちょっと考えたあと、怪我が良くなるというおまじないを教えてくれました。

それは聞いたこともないようなふしぎなニュアンスで、

「悪いことはなくなれ、元の場所に飛んでいけ」という意味だ、

おへその下に力を入れて心の底から唱えないと効かない、

ただしとっておきだからめったに使っちゃいけないと、祖母は言いました。

私も何度も復唱してやっと覚え、そのあと動作も習いました。

同時に、もう山に入ってはいけない、何かあったらみんなが悲しむよと釘もさされました。

次の日、私はさっそくきーちゃんにそのおまじないをしてあげました。

きーちゃんの昨日怪我したあたりに手をかざしてグルグルさせ、

きーちゃんの顔を視界に入れつつ見てないような感じで(首元あたりを見るといいと習いました)おまじないをとなえました。

ケガをしたきーちゃんのために一生懸命、心を込めて唱えたので軽く汗ばみました。

終わったあときーちゃんを見たら私につられたのかしかめっ面でしてたが、

すぐに笑ってありがとうと言ってくれて、私の額の汗を見てまた笑ってました。

794 :本当にあった怖い名無し:2018/08/08(水) 00:21:56.40 ID:+yN1GjIu0.net

その後も何度かまた山に行こうよと誘われましたが、私がその誘いに乗ることはありませんでした。

離婚時の母の荒んだ様子を知ってたので、なにかあって母がまたあんなふうになるのはいやだなと思っていたからでした。

その集落にはしばらくいましたが、私はまた母と引っ越すことになりました。

きーちゃんはすごく残念がってたし、私も別れがつらくて大泣きしました。

また遊びにくるからね、また野いちごとりに行こうねと約束しました。

集落を離れる最後の日、車の中から山際にいるきーちゃんが見えました。

きーちゃんにむかって大きく手を振りましたが、きーちゃんには見えなかったようでした。

私はまたすぐきーちゃんに会えると思ってたけど、

引っ越し後、母の再婚、祖父の急な入院とそのためこちらに祖母と越して来たこと、母の妊娠、

そして祖父の死、母の出産、祖母の病気と死、再び引っ越しなど…いろんなことが重なり、

あの集落に一度も戻ることなく私は大学生になって一人暮らしをしていました。

大学の民俗学でふと祖母に習ったおまじないを思い出したので教授に話したところ、

教授は興味津々でおまじないと動作をメモし、調べてみると言ってくれました。

「おばあちゃんのとっておき」が教授の興味をそそれたのがなんとなく嬉しかったです。

数週間後、教授に呼ばれました。

教授はおまじないについて調べたことを教えてくれました。

・おまじないの言葉は、○○地方の方言と集落地域の方言(どちらも方言がかなり強い地域)が混ざった上に古い言い回しのもののよう。

・内容は「お前の正体は知っている、私に近付くな、私に取り入ろうとするな、あるべき所に帰れ、近寄るなら類縁の命をかけてお前を呪う(消す?)」みたいなこと。

・怪我が治るおまじないってきいたの?本当に?かなり強い言い方だし、本格的な呪いの言葉も使っているけど…怪我用?本当に??

とのことでした。

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