後味の悪い話 『鱒』 - 洒落怖本舗

後味の悪い話 『鱒』

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287 :本当にあった怖い名無し:2008/03/11(火) 01:06:53 ID:ciY/6aKI0

シューベルトの『鱒』の歌詞から。

主人公は小川で鱒の泳いでいる様子を眺めていた。

しかしそこに一人の漁師がやってきて、泳ぎ回る鱒を冷たい視線で見つめていく。

小川に流れる水は明るく透き通り、

これならたとえ漁師が釣り糸を垂れたとしても、鱒のほうが針に気づいて捕まらないだろうと主人公は考える。

しかし漁師は水面を掻き回し水を濁らせることで鱒の目をくらませ、

結局、鱒は漁師の釣り針にかかり捕らえられてしまう。

その様子を主人公は内心怒り狂いながら見つめるのだった。

…という自然の風景を歌った歌詞に続きがあって、その続きというのが、

『男はこういう汚い手を使って女を騙すんですよ。だから甘い罠に引っかからないように気をつけなさい』

というような内容。

つまり漁師は騙す男、鱒は騙される女の比喩。

のどかな景色を描いた詩だと思っていたら、

それが俗っぽい教訓詩に繋がるただの前置きに過ぎなかったということが後味悪かった。

291 :本当にあった怖い名無し:2008/03/11(火) 02:36:14 ID:hBTfM4VVO

沖縄の民話に上の方のと少し似た話があるよ。

実在する海辺の断崖絶壁に纏わる話。

昔むかし、その海辺に二人の姉妹を連れた母親がやってきた。

だが実は、とある男性の後妻に納まったその母親にとって、

姉は実の娘、いわゆる連れ子なのに対し、妹の方は夫の実子、つまり前妻の娘。

妹の存在を疎ましく思った母親は、事故に見せかけ殺すつもりでその断崖を訪れていたのであった。

夜になると母親は継子の妹を崖側に寝かし、自分を真ん中に、内側には我が子である姉を寝かせた。

そして真夜中…二人が寝静まったのを見計らって、崖へと押し出すようにして妹を突き落とした。

292 :本当にあった怖い名無し:2008/03/11(火) 02:40:47 ID:hBTfM4VVO

翌朝。

だが目を覚ますと居る筈の我が子が見当たらず、隣には妹の姿が・・・

話を訊くと、絶壁を怖がった妹を気遣い、姉が自ら場所を替わってくれていたのだと言う。

我が子を自らの手にかけて殺してしまった自分の愚かさに気付いた母親は、そのまま崖から身を投げてしまった・・・

以来、その海辺では仲むつまじく泳ぐ親子のサメの姿が度々目撃されるようになった。

おしまい。

あんま似てないかw長文・駄文、失礼。

コメント

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