ほんのりと怖い話 『田舎の空き地』 - 洒落怖本舗

ほんのりと怖い話 『田舎の空き地』

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257 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/04/29 10:36

高校生の頃に霊感が一番ピークだった弟の話。

弟には小さい頃から霊感の強い友達がいる。(仮にAとする)

その日、学校帰りにAの家に遊びに行く途中の事。

なにぶん田舎なもので、近くにコンビニすらない。

しかし、家には飲み物もないということで、自販機で買うことに。

その場所は、Aの家まで100㍍もない一本道の途中である。

自販機の前でAが「何にする?」と聞いてきた。弟は「コーラ」と答える。

小銭をじゃらじゃら用意して、いざ買おうとしているAの手が不意に止まった。

「ん?」と思って見ていると、Aがゆっくりと首を左手に回した。

一本道の周りは田舎らしく田んぼだらけだが、そこだけはちょっとした空き地になっている。

とにかくAはその後、すぐに弟の方を向きなおした。

その顔をみて直感した。見たな、と・・・

ヤバイと感じたが、弟も左側に目を向けた。

女だ。真っ白な着物を着ているようだが、その姿は透けている。

女はそっぽを向いていた。弟は更に目を凝らす。

どうやら胸に何かを抱いているようだ。

何かに包まれている・・・ん?赤ん坊か?そう思った瞬間、胸に抱えたそれは赤に染まった。

そして女は、少しずつこちらに首を向き始めた。

Aがその間に急いで自転車に戻ったところで、二人はその場を一目散に逃げた。

家に無事帰りついたところでAが語る。

「恨みの念がいっぱい伝わってきたな・・・」

それは弟にもわかった。

弟はあせった。あの道は一本道、帰るにはあそこを通る以外ない。

しかし、Aが見たのは初めてだと言う。

当然のようにその日は、お泊りになりました・・・。

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