ほんのりと怖い話 『俺は新聞の臨時配達員』

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219 :本当にあった怖い名無し:2013/02/11(月) 13:01:39.99 ID:p4lU1K3X0

俺は新聞の臨時配達員っていうのをしてて、結構色々な地域に飛ばされる。

当然、大概は何事もないんだが、稀にやっぱり不思議な経験はしたりするよ。

久しぶりに不思議なことがあったから聞いておくれ。

今回は千葉へ行ったんだが、いつものように依頼を受けて新聞販売店へ向かい、いつものように仕事の段取りを終えた。

田舎だと聞いてたから面倒な場所かとも思ったが、配達することになった区域は普通の住宅街で楽な仕事だったよ。

専業(正社員)の人達も気さくで、遊ぶところがない以外は何も問題がなかった。

それで一週間経った位だったかな、配達にも完全に余裕が出てきたところで問題が起こった。

問題とはいえ大したことじゃなくてね、新聞屋をしていればよくある問題だ。

あるアパートに住んでいるお客様がドアポストから新聞を抜かなくなって、新聞が溜まり始めたんだよ。

220 :本当にあった怖い名無し:2013/02/11(月) 13:02:43.32 ID:p4lU1K3X0

俺は三日間新聞がポストから抜けていなかったところで、その区域を担当している専業の人へ報告をした。

こうなると販売店ごと対応に若干の違いはあるけど、今回はまずそのお客様へ電話していたかな。

でも、当然と言えば当然だけど、お客様は電話にでなかった。

それじゃ次はどうするか、そこの販売店の対応は、手紙を入れて配達は続けることだった。

通常通りに配達をして、前日の新聞が抜けていなかったら回収、そして当日の新聞をポストへ。

手紙には、回収した新聞は当店で保管しているので、必要なら電話してくれればすぐ届けるってね。

俺は内心で面倒だとは思ったが、そういう指示が出たなら仕方がない。

翌日の配達時に手紙をポストへ入れ、当然のように抜けていない前日の新聞を回収したよ。

まあ、そこまではよかったんだが、そのまた翌日の配達時(手紙を入れた翌日)に不思議なことが起こった。

221 :本当にあった怖い名無し:2013/02/11(月) 13:03:51.06 ID:p4lU1K3X0

いつものように階段を上がり、例のお客様の部屋のドアを見ると、やっぱり前日の新聞が抜けていない。

ほんと面倒だなぁと思いながら、ドアポストに刺さってる前日の新聞を抜くと、すぐ異変に気が付いた。

新聞の丁度半分、ドアポストの中へ入っていた側に、沢山の切り込みがあったんだ。

説明が難しいんだが、何て言えばいいんだ・・・タコさんウインナーを想像してもらえばいいかな?

あれって下半分に切り込みを入れるだろ?

新聞は板状っていう違いはあるがそれと同じで、

ポストに入って外から見えなかった部分に、切り込みが沢山入ってたんだよ。

俺がそれを見て思ったのは、この客は新聞取りたくないんじゃねぇの?だった。

よくある話だが、契約してサービス品を貰うだけ貰った挙句、ごねて契約をなかったことにしようとする輩がいる。

このお客様、もとい・・・客は、新聞を意図的に抜かず、更にこんなことをして喚く類の奴なんじゃないか?

どうしようかとも思ったが、とりあえず下半分が切り刻まれた前日の新聞を回収して、手紙と当日の新聞を入れた。

そして、その日の夕刊時、区域担当の専業へ今朝のことを報告すると、こんな答えが返ってきた。

そこのお客様は、ずっとうちの新聞を取ってくれている人だし、集金の滞納も一度もない。

とりあえず、毎日こっちも電話するから、指示通り回収、配達をし続けてくれってね。

まあ、そう言われたら仕方がない。俺は臨時配達員、指示に従うことにしたよ。

222 :本当にあった怖い名無し:2013/02/11(月) 13:04:56.87 ID:p4lU1K3X0

それから月末まで十日間くらいか、ずっと回収、配達を続けていたが、やはり前日の新聞は同じように切り刻まれている。

本当に大丈夫なのか、もう配達しなくていいんじゃないか、と専業へ言おうと思っていたところで事態が動いた。

その日の夕刊時、出勤すると区域担当の専業が挨拶をしながら俺のところへ来て、こう言った。

「あの新聞抜けてなかった○○さんいたでしょ?亡くなってたみたいだから即止めでよろしくー」

聞けば、なんでも月の始めくらいにはおそらく亡くなっていたとのこと。

死因はまだ分からないが、玄関のところで倒れていたみたいで、心臓の発作か何かじゃないかということらしい。

俺も「あぁ、それじゃ新聞抜けるわけないっすよねぇw」とか言ってたところで気が付く。

いやいやいや、待てって、死んでたから新聞抜けなかったのはいいとして、新聞が切り刻まれてたのは?

というか、ドア一枚隔てたとこに死体あったのかよ、と。

まあ、多少嫌だとは思ったが、俺に何か害があったわけでもないし、

それから一週間くらいで新人の専業が入り、俺は帰ることになった。

とりあえず夏じゃなくてほんとに助かったよ。

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