後味の悪い話 『奇妙な裁判』 - 洒落怖本舗

後味の悪い話 『奇妙な裁判』

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105 :奇妙な裁判 その1:2006/02/05(日) 16:04:41 ID:4ThCuGi90

昨年TVで見たドキュメンタリーの話。

冒頭は、裁判所に向かう4人の青年達とその家族の映像。

彼らには数年前に発生した集団暴行事件の容疑がかかっており、これからその判決を受けに行くのだ。

事件が起こったのは2001年9月16日、場所は御殿場駅近くの公園。

その日、近所に住む女子高生が深夜に帰宅した際、「知り合いの高校生に集団で暴行された」と両親に訴えた。

少女の証言は、

・学校帰りの駅で少年達に会い、「帰宅が遅くなる」と自宅に電話させられた。

・その直後、両腕を掴まれて駅近くの公園へ連れて行かれた。

・そこで1時間ほど彼らと話をするが、その後集団暴行を受けた。

当然両親は警察に通報。

警察は少女の証言に基づき、男子中高生10人を逮捕した。

厳しい取調べに少年達は次々と犯行を自供し、少女の証言通りの自白調書が作成された。

106 :奇妙な裁判 その2:2006/02/05(日) 16:05:15 ID:4ThCuGi90

ところがその後、少年達は全員証言を翻した。

自白は警察に強要されたもので、事件には全く身に覚えがないと言い始めたのだ。

その裏には、少年達の家族の必死の調査があった。

彼らの調査により、事件の時刻には少年達全員にアリバイがあることが分かったのだ。

・少年達の一人はアルバイト先におり、タイムカードにも記録が残っていた。

・他の少年達は同時刻にファミレスにおり、店員もそれを憶えていた。

しかし、警察は家族が結託して証拠をでっち上げているとしてまったく取り合わず、少年達は刑事裁判にかけられる。

だが、ついに決定的な証拠が見つかった。

少女の携帯の通話記録には、自宅へ電話した数分後に別の所へ電話している事が記録されていたのだ。

(その時刻には、少女は両手を掴まれて公園へと連行される途中のはず)

電話の相手は違う町に住む会社員。

彼はいわゆる出会い系サイトで少女と知り合い、事件の日の夜は少女とデートしていたと証言。

しかも少女は「帰宅が遅くなる言い訳として何か理由をでっち上げる」とも話していたという。

この証言で少女の話の信憑性は一気に失墜し、

事件は一転して警察が強要した冤罪の可能性が濃厚になってきたのだが・・・

ここで前代未聞のことが起こる。

107 :奇妙な裁判 その3:2006/02/05(日) 16:06:21 ID:4ThCuGi90

突然、少女が以下のように証言内容を変えたのだ。

・暴行を受けたのは最初に言った日の一週間前、つまり9月9日だった。

・デートした会社員に迷惑をかけたくなかったので事件の日を偽ったが、暴行は確かに受けた。

・無理やり公園に連れて行かれたというのも嘘で、声をかけられたのが嬉しくて自分からついて行った。

・暴行された時刻も最初の証言とは違っていた。

普通なら、こんないい加減なことをすれば裁判自体が成り立つはずがない。

だが、なんと裁判所はその前代未聞の訴因の変更を認めてしまった!!

これで、少年達の家族が必死に集めたアリバイはすべて無駄になってしまうことに・・・

しかしその後、9月9日はとても暴行など行える日ではなかったことが判明する。

・この日は台風の影響で朝から断続的に雨が降っており、事件の時刻にも1時間当たり3mm程度の雨が降っていた。

・この雨は現場近くの複数の雨量計で観測されていた。

・同時刻に現場付近で交通事故にあった人がおり、その人も傘が無ければ出歩けない状態だったことを証言。

しかし公園の芝生に押し倒されたはずの少女は、

事前に「服が濡れた記憶は無く、傘も差していなかった」と証言していたのだ。

この雨については番組内でも検証を行い、

2~3mmの雨の中で傘も差さずに1時間も外にいれば服はビショビショに濡れ、

芝生に倒されれば服は草だらけになることを実証した。

そして少年達は、この日にもアリバイがあったことを主張し、事件自体が架空のものと訴えた。

108 :奇妙な裁判 その4:2006/02/05(日) 16:07:02 ID:4ThCuGi90

ここで冒頭へつながる。

逮捕当時は高校生だった彼らも二十歳を過ぎ、青年になっていた。

事件のために高校は辞めされられて就職もできず、数年間を棒に振ってきた彼ら。

「だがそれも今日で終わり。信憑性の欠片も無い少女の証言を裁判所が信じるはずがない。無罪判決は間違いない」

そう確信なかがら青年達は裁判へ臨んだ。

結果は・・・・懲役2年の実刑判決。

裁判長(ちなみに女性)は、少年達のアリバイを完全無視し、

雨についても「付近の雨量計で観測したからといって、現場で降っていたとは限らない」と、よく分からん理由で一蹴。

(番組内で気象の専門家が「科学的根拠を無視している」と憤慨していた)

裁判官は、物証が皆無の中で唯一と言っていい検察側の武器・・・少年達の自白調書を、

「一貫性がある」として採用し、判決を下したのだ。

しかし、自白調書は少女が証言を変える前に作られたもので、

事件日という最も基本的な事柄をはじめ、少女の「変更後の」証言と違っている所が幾つもあるのだが・・・

判決後、収監される青年達を乗せたバスを、家族が泣き叫びながら追いかける・・・

ここで終わり。

どう見ても、自己中の馬鹿女が適当にでっち上げた与太話を鵜呑みにして手抜きの恐喝捜査を行った警察が、

メンツを守るために検察や裁判所に裏から手を回して・・・・としか思えない。

これが我が国の裁判の現状だと思うと、後味の悪さもひとしおです。

まあ、自分が同じ立場にならないよう祈るしかないですね・・・

109 :本当にあった怖い名無し:2006/02/05(日) 16:19:34 ID:X/SaBfzh0

高裁じゃ絶対覆る内容だよな 地裁ってちょっとおかしいとこある

133 :本当にあった怖い名無し:2006/02/05(日) 19:34:25 ID:+E7vBarY0

>>109

地裁レベルはサヨク人権派が多いから、とんでもない判決がショッチュウでる。

高裁で覆ることの多いこと多いこと。

被害者達も訴えてほしいな。

※御殿場事件

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%A1%E6%AE%BF%E5%A0%B4%E4%BA%8B%E4%BB%B6

判決

一審(静岡地裁沼津支部)

2005年10月27日の一審判決では懲役2年の実刑判決が下された。

高橋祥子裁判長(定年退官のため姉川博之裁判長が代読)は、「女子高校生は日時について嘘をついていたが、その理由は了解できるものであり、変更後の供述内容は十分信用できる」として女子高校生の証言を全面的に支持。天候の件は、裁判で重要な争点になることはなかった。被告人側は即日控訴し、保釈されている。

二審(東京高裁)

2007年8月22日の控訴審判決では、一審判決を破棄し、改めて懲役1年6ヵ月に減軽された実刑判決がなされた。

中川武隆裁判長は、被害者の供述について、申告には問題があったが、日付を除いてほぼ一貫しているとして信用性を認め、被告人側の主張は退けられた。天候の件は事件現場周辺の2カ所の雨量計が0ミリであった(後に2ヵ所とも警察の記録間違いで実際は雨が降っていたことが判明)ことから、事件現場で雨が降っていたとは言い切れないとした。被告人側は即日上告している。

最高裁

2009年4月13日、第一小法廷(櫻井龍子裁判長)は主犯格とされているA・B・C・Dに上告棄却の決定、懲役1年6ヵ月の実刑判決確定、最年少のJも保護観察が取り消されて懲役2年6ヶ月・執行猶予4年の実刑確定。

2001年9月の事件発生、2002年の10月の仮釈放から10年近く経っている。そしてその1ヵ月後の5月末に彼らは静岡地検沼津支部に出頭した同日に地検近くの最寄の刑務所への収監を経て数ヵ月後に川越少年刑務所に移送され服役していた。収監前、彼らは「反省する事は何もないので行って来ます」と家族や友人・支援者等に見守られながらコメントしていた。なお、彼らの服役中も、残された家族達は彼らの無実を訴え続けており、被告人自身も「我々は喫煙や悪さばかりしていた札付きのワルだったから聞いて貰えなかったろうか」と同様の発言をしている。

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