640 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/07/14(月) 13:00:58.87 ID:ByuZ16ML0.net
登山系の個人サイトで見た話。
春ごろの富士山で、遭難しかけてた外国人観光客を発見した。
場所は九合目の上あたり、
春と言っても山の上のことで、雪で急斜面がツルツルになっていて、
その東欧人は地面に這うようにへばりついて、なんとか下山しようとしてたらしい。
本人は大丈夫と言うが、ジーンズにスニーカーという軽装。体を支えられるような装備もなし。
何より、すでに体勢がギリギリの状態で、いずれ滑落(=よくて重傷、高確率で死)確実だったので、
第一発見者は後から来た二人連れに協力を求め、三人で保護することになった。
なんとか九合目の落ち着ける所まで下りたものの、この場で救助隊を待つと日が暮れる。
そこで、雪面が緩むのを待ってから、遭難者の体力がもつうちに下りようと決まった。
一人がピッケルを貸し(しかし遭難者は使い方を碌に知らない)、
ロープで遭難者を補助しながらの、いつ二次遭難が起きてもおかしくない状態だったが、七合目で無事に救助隊と合流。
自分たちも下山して、食事を取っているときに救助隊から連絡が来た。
「もう一人の外国人は知りませんか?」
遭難者が「友人と来た、友人は先に下りた」とは言っていたが、
軽装でなんとかなる六合目あたりで別れたのだろうと思い込んでいたため、気が回らなかったらしい。
遭難者が連れと別れたのは九合目。この段階で行方が分からないとなると最早どうしようもない。
案の定、その連れは後日遺体で発見された。
言葉のことや緊急時ということもあって、きちんと確認が取れなかったのは責めようがないし、
救助のプロでもない人たちがやれる限りのことはやった。
そもそもとんでもない軽装で、カチンコチンの山に登ろうというほうがおかしいんだけど、
気が緩んだ所で「もう一人いた」と聞いた時の心境を想像すると、なんとも言えない気分になる。
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