25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/09(日) 15:06:14.12 ID:u/w4duSZ0
俺にもやっと彼女が出来た。
彼女は色白で背も低く病弱で、学校でもよく虐められていたそうだ。
俺はそんな彼女の事を守ってあげたいと思い、告白し、付き合うことになった。
付き合いだしてから1ヶ月後、彼女が初めて家に泊まりに来た。
だが、●貞で奥手な俺は、彼女にキスすることすら出来ず、酒を飲むとそのままソファーで眠ってしまった。
夜中に妙な音がしたので目が覚めた。誰かがブツブツ何か言ってる・・・
俺は彼女が電話しているのかと、隣の部屋を覗き込んだ。
するとそこには、恐ろしい顔をした彼女が、
「おうち、おうち、あたらしいおうち」と呟きながら、
自分の髪の毛を、壁とタンスの隙間や戸棚の下に押し込んでいる姿だった。
俺はあまりの恐怖に言葉を出すことも出来ず、そのまま朝を迎えた。
何事も無かったかの様に眠る彼女・・・
俺はどうしていいのか分からず、寺生まれで霊感の強い先輩のTさんに電話をし、ワケを話した。
黙って俺の話を聞いたTさんは、『よし、待ってろ、すぐ行く』と言ってくれた。
俺は彼女に気付かれないように、こっそりTさんを上げると、
彼女を見たTさんは、「これは・・・」と呟き、
「俺の後ろに下がってろ。絶対に前に来るな・・・」と言い、彼女の前に立った。
Tさんは何か呪文のようなものを唱え、「破ぁ!!」と叫んだ。
すると、部屋中に仕組まれていたであろう髪の毛がいっせいに燃え上がり、彼女の髪の毛までもが燃え上がった!!
「姿を見せな・・・」
Tさんがそういうと、長かった彼女の髪の毛がバサリと抜け落ち、女の生首になった!
「こんな女の子に取り付いて、自分の結界を広げてたのかい、この小悪党め!!」
生首をガシリと掴むTさん。次の瞬間、生首は断末魔をあげながら燃え上がり、灰になって消えた。
しゃがみ込んだTさんは、無残に抜け降ちた彼女の髪の毛に触れると、
「お前たち、元の場所に帰りな・・・」と優しく呟き、
フワフワと浮かび上がった髪の毛は、彼女の頭に生え移り、元通りになった。
「二人に『カミ』のご加護がありますように」
Tさんは笑いながらそう言って帰っていった。
寺生まれってスゴイ、改めてそう思った。
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