ほんのりと怖い話 『家中を漁って小銭を探していた』 - 洒落怖本舗

ほんのりと怖い話 『家中を漁って小銭を探していた』

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252 :陸自(現職) ◆7bKeljT8EE :03/03/20 23:52

中学生の時の事です。

夏休みのある日、お菓子買いたさに家中のタンスや水屋の引出しを漁って、

小銭は無いか、と探していた事がありました。

しばらく探したら、水屋の引出しから一枚の写真が出てきました。

それは、何年か前に亡くなった、祖母の葬式の祭壇の写真でした。

「なんで、こんなものを写しているんだろう・・・」と、いぶかしくも、その写真をしげしげと眺めてみると、

祭壇中央に祭ってある丸い鏡の中に、何か写っているのが見てとれました。

(うちの家は神教なので、鏡を祭壇に飾る)

それは、毛糸の帽子を被った、祖母の顔そのものでした。

婆ちゃん子で、可愛がってくれた私の、浅ましく、情けない姿に、

亡くなった祖母が戒めのために出て来てくれたのかな、と思うと、

なにやらもの凄く申し訳ない気持ちになってしまい、小銭は諦めました。

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