ほんのりと怖い話 『半分透けてる』 - 洒落怖本舗

ほんのりと怖い話 『半分透けてる』

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968 :本当にあった怖い名無し:04/09/07 22:54 ID:BxkfjRPC
霊をよく見るという友人との、電話でのやりとりです。

本題の用件が済んだ後の会話。
友人「そういや、この前久々に見ちゃったよ。幽霊」
オレ「ほぉー。どんなどんな?」
友人「んーと、仕事が外回りの日だったんだけどさ。横断歩道を信号待ちしてたんよ」
オレ「車じゃなく、歩き?」
友人「うん。電車の方が得意先に早く着くから。
 それでね、道路を挟んで向こう側にも信号待ちの人が沢山居るわけさ。
 そん中に居るんだよねぇ、しかも俺の真ん前」
オレ「え? 人いっぱい居るのに判んの? 『幽霊だ』って」
友人「うん、そん時はね。だって半分透けてんだもん」
オレ「あー、それじゃ判るわ」
友人「でさ、信号変わったから、みんな渡り出したんだけど、
 案の定つーか何つーかその幽霊も歩き出したんだわ。俺に向かって一直線に。
 うわーって思って必死に斜めに進んだね、人を掻き分けてさ。周りの人達の視線が痛かったよ」
オレ「な~んだよ。人たくさん居るんだろ? なにビビってんのさw」
友人「いやいや、つーかね、内臓はやっぱパスなわけで」
オレ「はい?」
友人「内臓だよ内臓。胃とか腸とか心臓とか」
オレ「ナニヲ トツゼン イイダスンダネ チミハ…」
友人「半分透けてるって言っただろ? 内臓だけ透けないで赤いまんまなの」
オレ「あ…半分て…そーゆー意味だったのね……」

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