303 :本当にあった怖い名無し:2005/04/08(金) 02:22:28 ID:Nk3r0y7j0
ちょっと不思議な話を親から聞いた。
今から25年位前、八丈島という所に転勤になったそうです。
そこの社宅(一軒家)の庭に、一本の夏みかんの木が植えてあったんですが、
大家曰く、「植えて十数年たつが一度も実をつけていない」とのこと。
しばらくして母が妊娠したところ、その木に数えきれない程の夏みかんが生っていた。
変な胸騒ぎがした母は、島で有名な巫女(シャーマン的)?な人に相談したところ、
「この夏みかんの木は神様の宿り木だから、祠を作って奉りなさい」とのこと。
言われた通りにしたところ、一晩でその夏みかんがすべて木から落ちていたそうです。
それで無事に俺を出産。
妹を妊娠したときは、その木に実が二つしか生らず、巫女に相談したら、
「お腹の子は双子で、この木の神様が二人とも連れて行くと言っている」と言う。
確かに双子だったらしい。
母は必死に助けてくれと頼んだ。
そうしたら巫女は、
「二人は無理です。一人だけなら、なんとかなるかもしれない。それでもいいですか?」と言うので、お願いした。
すると、二つの夏みかんのうち一つを取って来て、家に作り付けの神棚にお供えして、祈りはじめたそうです。
祈りが終わったところ、
巫女が「なんとか一人だけ助かりました。もう一人は残念ですが、神様に連れて行かれました」。
それを聞いて、母は涙が止まらなかったそうです。
しばらくして出産しましたが、双子の一人は死産でした。
この話をするとき母は、「あの時連れて行かれた子が不憫でならない」と涙を流します。
妹が生まれてすぐ引越したので、
その『夏みかんの木の神様』が、良い神様なのか悪い神様なのか、判らないそうです。
コメント