不可解な体験、謎な話 『不動車』 - 洒落怖本舗

不可解な体験、謎な話 『不動車』

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260 :本当にあった怖い名無し:2012/02/03(金) 04:12:02.45 ID:oLy9c3mZ0

2年程前の話。

陸送屋に務めていた俺はある夜、某店舗に置いてある不動車をまた別の場所へ移動する為、

ローダー(※車両を運搬するためのトラック)で引取りに向かった。

某店舗に着いたのは22時頃だった。

誰もおらず、不動車があったのでそのすぐ前にローダーを付けたが、

降っていた雨が豪雨になり、濡れるのを嫌がった俺は、取り敢えず雨が弱まるのを待とうと仮眠した。

261 :本当にあった怖い名無し:2012/02/03(金) 04:13:54.74 ID:oLy9c3mZ0

突然、ドアの窓を叩く音がした。

時計は1時半頃だった。

起きると、雨でガラス窓は濡れている為に誰かわからない。

警察かな?と思って窓を開けると、一見爽やかそうなお兄さんだった。

「あの車輌持って行くんですよね?」と聞かれ、

「ああそうですそうです。あれ不動車なんで、引っ張りに来た○○の者です」と答えた。

「え?あれエンジンかかりますよ?」

「え??そうなんですか?ああまあわかりました、すぐ出ますね」

窓を閉め、一服してからやるか、と、ふと頭が冴えてきて考えた。

ん?今のは誰だ?

すぐドアを開けたがもういない。

262 :本当にあった怖い名無し:2012/02/03(金) 04:14:13.62 ID:oLy9c3mZ0

そのまま不動車に向かってドアを開けると、煙が一斉に噴き出してきた。

シートが倒れ、その下のエンジンから噴いていた。

しばらくすると収まった。

結局不動だった。

通報があれば警察が来るはず。

店舗の人があんな時間に来るだろうか。

結局あの人は誰だったんだろう。

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