33 :彼岸 :2000/09/12(火) 22:57
会社の同僚Wさんから就職活動中に体験した話を聞いてきました。
Wさんは友人と昼食をとった後、会社説明会に向かうためタクシーを使いました。
友人が先に乗り込み、助手席の後ろにWさんが座りました。
走り始めて間もなく、友人が無言でWさんにルームミラーを見るよう促してきました。
Wさんの位置からルームミラーを見ると、運転手の目元から鼻の辺りまでが見えています。
運転手の顔にやや被るように、もう一人の顔が一緒に映り込んでいました。
友人も同じ光景が見えているらしく、思わず2人で顔を見合わせてしまったそうです。
しかし2人とも好奇心の後から恐怖心がついてくるタイプで、怖いと思いながらもつい観察してしまいました。
例えばカーブに差しかかった時、運転手の視線はカーブの前方に移りますよね。
映り込んでいる『顔』も、運転手の視線とシンクロするかのように、目がきょろきょろと動き、
白目の毛細血管までが見えるのだそうです。
Wさんも友人も、『顔』がどこから映り込んでいるのか知りたくて、
後部座席からルームミラーに自分たちの顔を映しながら場所を探すと、
運転席と助手席の間の小物入れ(タクシーだとお金を載せるトレイが置いてある辺り)に座っている感じだったそうです。
ルームミラーには映っているのに、その場所に手をかざしても何も手応えはなく、
段々そのタクシーに乗り続けることが怖くなったWさん達は、途中で車を停めてもらい降りてしまいました。
『顔』は不思議なことに、2人がいくら見ても男性か女性かは不明で、
その時の場景は思い出せても、性別は未だに思い出せないまま謎!だそうです。
#この話を聞き終わって、
私「Wさん達、後ろの席からミラーを覗き込んでごそごそやっている間に、
万が一、『顔』と目が合ってたら怖かったですね・・」
Wさん「それを今考えると怖いけど、あの時の『顔』は私達をまるで無視っていうか、
運転手と一緒に運転に集中してる感じに見えたなあ。
停めてもらった時も、運転手はこちらを振り返ってお金をやり取りしたけど、『顔』は前を向いたっきりだったし・・」
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