ほんのりと怖い話 『閉まりっぱなしの踏切』 - 洒落怖本舗

ほんのりと怖い話 『閉まりっぱなしの踏切』

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249 :本当にあった怖い名無し:05/02/10 11:39:57 ID:JGVEwElM0
風邪引いてる時に米がなくなったので、初めて米屋に配達してもらった。
配達に来たのは60がらみのおじいさん。
普段は人が来ても絶対に出てこないうちの猫が、なぜか甘えた声を出しながら廊下に出てきた。

米屋さんは「おや、猫や、猫や」と言ったかと思うと、
両手を頭上にかかげて、「よいさ、よいさ」と手踊りするような真似をしてみせた。
おもしろいじいさんだなぁ、と思って見てたら、
なんとうちの猫が、おじいさんの動きに合わせるように、右に転がったり左に転がったりし始めた。
ごろごろと咽喉を鳴らして、なんとも嬉しそうだ。
左右に転がるのも咽喉を鳴らすのも、うちの猫は滅多にやらないことだ。

「ほい、終わり」と米屋さんが手を叩くと、
猫ははっとしたように身体を起こし、何事もなかったように身体を舐め始めた。
「すごいですね!」
思わず私が言うと、米屋さんは笑って、
「猫踊りね、得意なんですよ。昔からね」と言った。

米屋さんが帰ってから私も真似をしてみたが、猫は馬鹿にしたように横目で見るばかりだった。
コツを聞いておけばよかった。催眠術のようなものなんだろうか。

関連話?:『猫又?』

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