ほんのりと怖い話 『友人の寝言』 - 洒落怖本舗

ほんのりと怖い話 『友人の寝言』

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179 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :2001/04/23(月) 23:14

高校時代、よく友達の家に仲のいい友人三人で泊まってたのね、土曜の夜とか。

友人の六畳間に三人で雑魚寝するんだけど、いきなりおれの右側で寝てた友人が寝言を言い出したわけ。

「潜水艦が……」って。

あんまり唐突だったんで驚いたんだけど、そのときは『怖い』よりも『面白い』が先だった。

結局友人はその夜三回「潜水艦が……」を連発!

あんまり面白かったんで、翌朝おきてからさんざんそのネタで友人をからかった。

本人は潜水艦の夢なんてまるっきり見た記憶がないという。

その次の週の土曜日。

またその友人の家に泊まりにいった。

友人のひとりは早々に眠ってしまい、深夜、例の寝言の友人とふたり、ずーっと話をしてたのね。

そしたらふいにそいつが黙り込むの。

「なんだよ」って聞いてもずーっと黙ってる。

それからぼそっと、

「なぁ、T……」

「なんだよ」

「あのなぁ、おれと今夜いっぱい話しただろ」

「うん」

「これがぜんぶ寝言だったらどうする」

そのときの友人の抑揚のない、感情のかけらも感じさせない淡々とした声。

思わずぞーっとしてしまい、それっきり一言もかわさず、布団をかぶって寝てしまいました。

翌朝……さすがに怖くて聞けなかったです。『ゆうべの寝言覚えてる?』とは。

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