592 :本当にあった怖い名無し:2010/03/20(土) 00:42:03 ID:sfeGKGLD0
もう一個、同じくラジオから。こっちは妹が聞いた話。
一匹の鯛が海を泳いでいた。
ある日、知らない魚が寄ってきた。
「鯛さんは立派ですね。まさに海の王様ですね。
ところで、僕も○鯛(忘れた。キンメダイとかそのへん)って名前なんですよ。
鯛さんとは兄弟です。一緒に泳いでいいですか?」
「おk」
しばらく一緒に泳いでいたら、また違う魚が寄ってきた。
同じように自分も名前に鯛がつくとアピールし、一緒に泳いでいいか尋ねられ、
当然了解して、また泳ぎだす。
それをみていたイソギンチャクが、どうして群れてるのか尋ねた。
名前に鯛がつく者同士、兄弟だからと答えたら、
「鯛さん、彼らは名前に鯛が付いていても、全然違う魚ですよ。
そういうのは『きょうだい』じゃなくて、『あやかりたい』っていうんです。
そこに落ちてる鏡で、自分の姿を見てみなさい。
彼らなんて足元に及ばないほど立派ですよ。まさに海の王様です」
言われたとおりに見てみたら、初めて見る自分の姿は本当に立派だった。
自称兄弟たちを見たら、ばつが悪そうな顔をしている。
居心地悪そうな彼らに、鯛は言った。
「こんなに広い海で、誰が王様とか関係ない。僕は君たちと泳いでいて楽しかった。
さあ、一緒に泳ごう」
そして彼らは、また一緒に、仲良く泳いで行きました。
その直後、軽やかな女性アナウンサーの声で、
「今日の料理は鯛のカルパッチョです!」(料理コーナーだったらしい)
ラジオに向かって「おい!」って手振り付きで本気で突っ込んでしまったそうだ。
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