不可解な体験、謎な話 『二回目』 - 洒落怖本舗

不可解な体験、謎な話 『二回目』

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469 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/15 02:00

リア厨の頃の話なのですが。(中三)

それぞれクラスは違うけど、仲良し五人組でいつも一緒でした。

当時、僕等は学校が終わってから一度家に戻り、塾へ行くまでの間、

順番に誰かの家に集合して、マンガ読んだりアニメを観たりして過ごしました。

ある日、いつものようにA宅二階で五人が集まった。

僕はマンガ本を、もう一人はお菓子を食べながら、そしてあと三人はテレビを?観てたと思う。

その三人のうちYってやつがトイレへ行った。

トイレは一階にあり、Yは六畳ふすまのその部屋を出て階段を降りていった。

時間は夕刻五時ごろ。アニメの時間から察するにそういう時間だったと。

で、Yがトイレに行ったと書いたけど、実はその辺は記憶していない。想像だ。

しかし、確かに僕等のいる部屋から一人が出て行ったことには違いない。

それがYだと言う事もハッキリしている。

470 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/15 02:04

Yが戻ってきた。

ふすまを開けて「ただいま」。Aがそれに答えて「おう」。

間髪いれず、Yがふすまを開けて「ただいま」 。Aがそれに答えて「おう」。

僕等は「え?」と、顔を見合わせた。

何故か好奇心旺盛なガキらしく、皆一様に愉快な事に興奮しているような顔つきだった。

僕もとっさの事にマンガを置いて息を呑んだ。

誰か二人が声をそろえた。

「二回目!」

同時に同じコトが連続して起こったのです。

Yがふすまを開けて「ただいま」。Aが「おう」。それが間をおかずに二回。

例えば、Yが悪戯目的で一度ふすまを開けて、一旦閉じ、もう一度開けて「ただいま」だったら、

ふすまを閉じてる時間が多少必要になる。

また、Aはふすまを開けて「ただいま」と言うYを実際に目撃している。二回。

Aは寝そべってテレビを観ていたので、「おう」と言ったときはちらっとYの方を向いただけ。それも二回立て続けに。

ただ、僕とお菓子を食べていたもう一人、そしてテレビを観ていたもう一人は、自分の行動が二回起こった自覚はない。

ひょっとしたら、マンガを読んでいた僕などは、同じ所を二度(同じコマを)読んだかもしれないが、

そういうことは別に意識するほどの事も無いので、二度読んだという自覚に結びつかなかったのだろうと思う。

とにかく、僕等は盛り上がった。

しかしその晩、一人になって考えてみて、ぞ~っとした。あれは何だったのだろうかと。

幽霊でも何でもなく、とにかく気味悪い。

一番気にしていたのはYだ。

もう何年も会ってないが、当時は、

「あれは本当にわからない」とか、「確かに二度立て続けにふすまを開けたしなあ」とか。

さらに、こんな事も言っていた。

「最初に開けた時、部屋の雰囲気がちょっと暗かったような」

僕はそこに手がかりがあると思ったのだが、あえて言及しなかったし、

皆その話題にあまりふれようとはしなかったので、僕も忘れる事にしていた。

実際、あれは不思議な感覚だった。

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