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小学校の時読んだ童話。うろ覚えですが。
ある貧しい街に女の子がいた。
女の子は自分のことより人のことを真っ先に考えるような子で、
自分の弟だけじゃなくて、街の子供達みんなに優しかった。
珍しくお小遣いをもらったことがあったんだけど、その時もお菓子を買って子供達と分け合った。
みんなが先を争ってお菓子を食べたので、女の子はほんのかけらほどしか食べられなかったんだけど、
それでも女の子はにこにこと笑っていた。
341 :2/3:03/06/07 03:56
ある年のクリスマスの後に女の子は、お金持ちそうな女の人がガラスでできたクリスマスツリーを持っているのを見た。
木も飾りも全部ガラスで出来ているんだけど、その飾りの中でも女の子が特に気に入ったのはクジャクの飾りだった。
女の子が羨ましそうにガラスのツリーを見ていると、女の人がそれに気づいて、
「捨てるところだったから」と、そのツリーを女の子にくれる。
女の子が喜んでいると、子供達が集まってきてツリーを羨ましがった。
すると女の子は子供達に、「飾りを分けてあげるよ」と言う。
女の子がクジャクを気に入っていることに、年上の子供達は気づいていた。
けれど他の子供が欲しがれば、女の子はクジャクを譲ってしまうだろうと思って、
小さい子達がクジャクを欲しがらないように、他の飾りを誉めたりする。
そのかいあって、最後にツリーにはクジャクの飾りだけが残った。
女の子は嬉しそうににこにこ笑う。
342 :3/3:03/06/07 03:58
その晩、女の子は弟が泣く声で目が覚める。
どうしたのか聞くと、弟がもらった飾りを抱いて眠っていたら落として壊してしまったと言う。
女の子は少しだけ躊躇して、でも結局笑って自分のクジャクをあげてしまう。
すぐに弟は泣き止んで、クジャクを抱いて眠りについたのだけれど、
しばらく後に女の子は、暗闇の中でガラスのクジャクが壊れる音を聞いたのだった。
ここで終わりです。
最後に初めてちょっとだけためらう女の子が切ない上に、クジャクが壊れるのが後味悪くて・゚・(ノД`)・゚・。
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