不可解な体験、謎な話 『ひろしお兄ちゃん』 - 洒落怖本舗

不可解な体験、謎な話 『ひろしお兄ちゃん』

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518 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 16:52:31 ID:vqUOhaAX0

私は両親共働きの一人っ子、その上気の弱い方で、

なかなか友達は出来ず、いつも一人で室内遊びばかりしている様な子どもでした。

寂しいのもあり、やはり兄弟と言う物に憧れ、

いつも理想のお兄ちゃん像を思い浮かべながら、ままごとをしていた。

私はだんだんとままごとだけでなく、

一人公園で遊ぶ時も夕飯を食べている時でも、空想の兄を登場させては会話をするようになっていました。

気味悪がった親は止めさせようとしたけれども、その癖はなかなか直らなかったそうです。

しかし私も大きくなり、次第に社交的にもなりました。

そんな私も大人になり、今では4つになる娘と、お腹の中に赤ちゃんがいます。

私が妊娠する前まで兄弟をしきりに欲しがっていた娘が、パタリと兄弟の話をしなくなったので、

「Mちゃんは妹と弟どっちだと思う?」と私から話しかけてみると、

「お兄ちゃん」と言いいました。

兄と弟の意味を間違えたのだと思い、

「Mちゃんの次に生まれて来るんだから、弟って言うのよ」と教えると、娘はムっとして、

「違うよ。ママのお兄ちゃんがお腹に入っているんだよ。ママのお腹に入る前まで一緒に遊んでたんだ」と言いだした。

私は幼い頃の自分を思いだし、この子も寂しかったのだろうと解釈していると、娘が、

「ひろしお兄ちゃん。いつもママを睨んでたよ」

ぞわっと鳥肌が立ちました。

私の想像の兄の名前もひろしでした。

母に流産などの経験は無く、ひろしお兄ちゃんは確かに私の空想でした。

ワケがわからないまま、私は不安の中でお腹を抱えています。

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