46 :本当にあった怖い名無し:2007/12/15(土) 19:37:48 ID:HymLU9WyO
実体験を一つ。
小学生の頃、同級生に親父さんが事業で失敗、激貧になった友人aがいた。
俺んちも貧乏だったが、
毎月貰えるこづかいで、駄菓子屋へaを連れて麩菓子買って半分づつ分けて食べたり、仲良く遊んだりしてた。
何年かして、aの親父さんがいつまでも挽回できない現状に絶望して自殺。
aは親戚に預けられ転校。
高校の時、部活の大会で再会すると、有名高奨学生で成績は学年トップだと言う。
苦労しながら良く頑張ったと凄く感激して、
「昔は麩菓子半分づつ分けて食べっけ」と懐かしんで話をすると、
「自分より哀れな奴に恵んでやるのは気分良かったか?」
そんなつもりじゃ無かったのに…
56 :本当にあった怖い名無し:2007/12/15(土) 23:51:22 ID:HymLU9WyO
>>46です…
この一件があってから、人に親切にするのが凄く怖くなり、なるべく人に関わらない様になった。
親しい友人からは「最近、元気無いし何か暗いよ?」と心配してもらったが、
aの言葉が頭にこびり付いてたせいもあってか、
お前ら、俺を可哀想だと哀れんだ振りして優越感に浸ってんだろ?と思う始末。
楽天家な性格も幸いして立ち直れたけど。
社会人になってから、小学時代の先生が定年迎えるので仲間内でご苦労さん会を企画。
この先生が思いやりの塊みたいな人で、先生を見習ってaに優しくしようと思った。
58 :本当にあった怖い名無し:2007/12/16(日) 00:41:26 ID:1/mSNaQYO
当時、先生はaの事を凄く気に掛けており、良く勉強を見てあげていた。
その会に他の友人が「aも来いよ」と声を掛けてあったらしく、開始に少し遅れてaが来た。
有名企業に就職したらしいと噂で聞いていたが、パリッとスーツを着こなして立派だった。
先生はそんなaを見て、
「辛い時代もあったけど、全てがお前の肥やしになった。
立派になったお前を見れて、こんなに嬉しい事は無い」
と目を潤るませながら話し掛けると、
aも「先生のおかげです」と深々と頭を下げた。
「皆が俺を可哀想な奴だと見てくれたお陰で今の俺がいる。
惨めな思いを全て『今に見ていろ』と言う気持に変えて今日まで来た」
aよ。それが恩師を目の前にして言う台詞か?
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