死ぬ程洒落にならない怖い話 『ショッピングモールの地下1階』 - 洒落怖本舗

死ぬ程洒落にならない怖い話 『ショッピングモールの地下1階』

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212 :1/3:2009/09/28(月) 00:03:12 ID:AFvn9u0M0

その日は仕事帰りに、自宅近くのショッピングモールに買い物のために寄りました。

時刻は20時すぎだったと思います。

そのショッピングモールは、デパートというには小さすぎる地方の商業施設なのですが、

普段着などのちょっとした買い物にはとても便利なので、私はちょくちょく利用していました。

建物は6階建てで、5階と6階が駐車場、商業施設は地下1階から地上4階までの5フロアです。

そして地下1階は、現在改装中で立ち入り禁止となっていました。

モールは21時に完全閉店なので、20時半くらいだったその頃は、

フロアのほとんどの店が閉店準備をしていて、緑色のネットがかけられていました。

私は4階で買い物を済ませたあと、店の人にも悪いし急いで帰ろうと、

フロアの端にあるエレベーターへと向かいました。(エスカレーターは既に止められていました)

213 :2/3:2009/09/28(月) 00:04:30 ID:VfB2AjCs0

エレベーターに乗り込むと、私は1階のボタンを押しました。

そのエレベーターには何度か乗ったことがあるのですが、

窓がなくて息苦しいし、照明は暗いし、動きは遅いし音は大きいし、後ろについている鏡がやたらと大きいしで、

あまり居心地のいいものではありませんでした。

エレベーターが動き出してからふとボタンを見ると、

押した筈の1階にランプがついておらず、そのひとつ下の地下1階にランプがついていました。

押し間違えたんだなと思って、もう一度1階のボタンを押してみましたが、ランプはつきません。

エレベーターは低く稼働音を響かせて、どんどん下降していきます。

そしてそのまま工事中で立ち入り禁止である筈の地下1階に到着し、扉がゆっくりと開きました。

工事中のそこは照明が一切付いておらず真っ暗で、誘導灯の灯りだけが緑色に光っていました。

もちろんテナントは一切なく、がらんとした空間が広がっています。

なんだか気味が悪くなったので、すぐに閉ボタンを押して1階に上がろうと思ったのですが、

扉が閉まりかけたその時、視界に何かが映りました。

暗闇に慣れていない目で、最初はなんだかよくわからなかったのですが、

どうやら、閉まりかけのエレベーターに乗ろうと走ってきている人のようでした。

214 :3/3:2009/09/28(月) 00:06:00 ID:VfB2AjCs0

そこで私は、開ボタンを押して待つことにしたのですが、

暗闇に慣れてきた目でもう一度その人影をよく見てみると、走ってくるその人影は、

ゆうに2メートルはありそうなほど背丈が高く、異様に頭が小さくて、とても痩せていました。

そんな姿をした人が、真暗なフロアを両手を後ろで組んだような感じで、

くねくねと身をよじらせて倒れそうなのをこらえる感じで、こちらに向かって移動してきていました。

怖くなった私は、急いで閉ボタンを押しました。

それを見て急いだのか、それはより一層身をよじらせながらこちらに向かってきました。

私は怖くて怖くて何度も閉ボタンを押しました。

ようやくゆっくりと扉が閉まり始め、その時、誘導灯の光に照らされてその人影の姿が少し見えたのですが、

頭に髪の毛はなく坊主頭のように見えました。

それと、よく見てはいないのですが、裸足だったことを覚えています。

扉が閉まった後も、馬鹿みたいに閉ボタンを連打していたのですが、エレベーターは中々動きだしません。

私は1階ボタンを押すのを忘れていました。

慌てて1階ボタンを押したのと同時に、エレベーターの扉からドン!と、

ものすごい力で叩いたような音がしました。

私はまたしても1階ボタンを連打しながら、1階に着いたと同時に走って外に飛び出しました。

その後はすぐに友達に連絡して、迎えに来てもらいました。

この話は友達にはしませんでした。

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